ラグビーW杯2019年日本大会1次リーグ・第11日 10月3日(木)

ラグビーワールドカップ(W杯)2019日本大会は10月2日(水)、昭和電工ドーム大分などにて1次リーグ2試合が行われ、B組南アフリカとの初戦を勝利して幸先のいいスタートを切った、ニュージーランド(世界ランク1位)が、今回の大会初勝利を目指すカナダ(世界ランク22位)を63-0で圧勝、2連勝。

9トライを獲得して今回の大会最多得点をマーク。
4トライ以上で獲得できるボーナス点もキープ。勝ち点9に伸ばす。カナダは2連敗。

C組のフランス(世界ランク7位)は米国(世界ランク13位)を33-9で降し、
2連勝で勝ち点9.米国は2連敗。(世界ランキングは10月1日現在)

▼ラグビーW杯2019年日本大会1次リーグ・第11日 10月3日(木)【目次】

  1. B組 1次リーグ ニュージーランド 勝ち点9 63-0 勝ち点0 カナダ
  2. C組 1次リーグ フランス 勝ち点9 33-9 勝ち点0 米国
  3. ワールドカップ(W杯)2019日本代表情報
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ニュージーランド(NZ)バレット3兄弟弾丸トライ歴史的な共演カナダにぶっちぎり
出典元:https://www.rugbyworldcup.com/news/493760

▲ラグビーW杯2019年日本大会1次リーグ・第11日 10月3日(木)【目次】

B組 1次リーグ ニュージーランド 勝ち点9 63-0 勝ち点0 カナダ

大分県大分市・昭和電工ドームスタジアム大分

ニュージーランド(NZ)バレット3兄弟弾丸トライ歴史的な共演カナダにぶっちぎり。
W杯で最多3度の優勝を誇っているオールブラックスの歴史に新たなる一ページが刻まれた。

FBのジョーディー・バレットを先頭にニュージーランド(NZ)の
「バレット3兄弟」がカナダに揃い先発出場。

W杯で兄弟3人が先発するはニュージーランドだと初。
W杯では1995年大会のトンガ代表の「ブニポラ兄弟」以来2例目。

28歳のジョーディー・バレット、25歳でロックのスコット・バレット、
22歳でWTBのジョーディー・バレットはキックオフ直前の国歌斉唱で肩を組んで並び、
精神面を高ぶらせて記念する一戦に勝負を挑んだ。

ジョーディー・バレットはすぐさま中央からのクロスキックを受けて右隅にW杯初トライ。

負けじと兄のジョーディー・バレットも前半終わる寸前味方のグラバーキックに反応して
ぬけ出てトライを奪い取ると、後半はスコット・バレットも防御のスキをついてインゴール。

3兄弟でのトライの「共演」にスタンドは沸きかえった。

8人兄弟の中で4人がプロになったラグビー一家で、3人は大きくなった。
ひときわ知られているのはジョーディー・バレット。

2015年W杯でNZの2連覇に貢献し、
16、17年に国際統括団体ワールドラグビーの年間最優秀選手に選ばれる。

SOとなって注目されるようになったが今回の大会はFBを担う。

WTBくらいのスピードと絶妙なステップが一番の特長。
パスや状況に応じた判断力にも能力のある万能型プレーヤー。

2人の弟は16年以降に代表でビューを果たし、協力して初のW杯でプレーする。

ジョーディー・バレットは「わたしたちは一緒になってオールブラックスで、プレーする幸せな時間を過ごしている。W杯は素晴らしい舞台」と笑顔を見せた。

裏庭でラグビーに興じた少年時代に思い描いた夢の続きは、史上初のW杯3連覇へ。
栄光に向けての物語を紡ぎ続けていく。

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C組 1次リーグ フランス 勝ち点9 33-9 勝ち点0 米国

福岡県福岡市博多区・レベルファイブ スタジアム
観客数1万7660人

フランス5トライ連勝先発12人入れ替えであっても地力の差。
ベテランの左足が、米国のディフェンスを翻弄。

フランスは先発に抜てきされた30歳のSOカミーユ・ロペズがキックで2トライ。
アルゼンチンとの初戦から12人を入れ替えても、ちゃんとボーナス点を獲得。

選手層は厚く底力が見られる。試合開始前には強い雨が降り、
ボールが滑りパスをしにくい状態の中、カミーユ・ロペズはキックを多用。

前半5分相手陣22m内に入り込むと、間髪入れずアプローチする
相手防御の裏側に軟らかタッチでゆるめのボールを蹴り込む。

これをWTBヨアン・ユジェがキープし、先制トライ。
素速いキックパスをWTBアリベルティ・ラカに通して追加点を挙げた。

ジャック・ブルネル監督は「的確なキックで勝利に導いた」と感想。
開催国である4年後を見据え、
フランスは今回の大会20歳前半の若手を中心としてチームを組んでいる。

決勝トーナメント進出へハイライトの一つである前回4位のアルゼンチン戦では、
20歳のSOロマン・ヌタマック、トライを決めた22歳のSHアントワーヌ・デュポンらの
大活躍で競り勝った。

この日は、米国戦から中3日で控えているトンガ戦を計算に入れ、
ジャック・ブルネル監督は激しくメンバーを代えベテランメインの布陣で挑んだ。

ゲーム主将に就いた33歳のNO8ルイ・ピカモールは
「チームは若返りを計画しているけど、ベテランも進化している」。

控えの選手に回っているが、経験豊かな選手たちがプライドを見せつけた。
フランスの入ったC組は強豪揃いで「死の組」とも噂される。

トンガ、イングランドといった残り2戦を前にして主力を温存できて
「ビッグな勝利だ」とジャック・ブルネル監督。

1次リーグ突破を目指し、焦ることなく前進している。

米国プロリーグ攻撃力パワーアップ

ダイナミックなラン攻撃にスタジアムが再三再四沸いた。
米国は準優勝3回の強豪フランス相手にして後半20分過ぎに一時的3点差まで追い上げる。

それ以降は地力の違いで突き放されたながらも、
国内プロリーグの創立などここ数年のパワーアップの充実振りを裏付け。

序盤にキック処理をミスしフランスに先制されているが、
ねばり強い防御からリズムを元に戻す。

攻撃は短いパスでCTBブライス・キャンベルら
バイタリティに溢れたランナーを走らせ、前進を繰り返す。

後半途中まで主導権を握り、3本のペナルティゴールでフランスに食い下がる。

米国内ではラグビー人気が高まっている。
2017年にプロリーグのメジャー・リーグ・ラグビー(MLR)が設立。

翌年から公式戦がスタートする。
前回W杯までの代表はビギナー選手が数多く、強化が遅々として進まない面も見られたが、
新リーグによって競技レベルの底上げを達成。

この日はMLRのチーム所属の5人が先発。プロップのエリック・フライは
「今まではレベルアップには海外に出ていく必要がありましたが、最近では国内にロールモデルが充実した。国内で選手を育て上げて、代表はこれまで以上に勝負できる」と熱望する。

後半の残り15分間で3トライを許し、最後には力切れた。そうだとしても、
ゲイリー・ゴールド監督は「絶賛されるべき試合をした、選手たちを誇らしく映る」。

強豪との熱戦は米国にビッグな自信をもたらした。

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ワールドカップ(W杯)2019日本代表情報

松島幸太朗(サントリー、W杯日本大会トライ3本)狙うトライ王。
ラグビーワールドカップ日本代表チームは2日、
サモアとの1次リーグ第3戦(5日、愛知・豊田スタジアム)に向かって都内で準備。

2試合が終わって計3トライを挙げ、9月30日今現在のトライランキングで
2位につけるのがWTB松島幸太朗選手。1位はフリアン・モントーヤ(アルゼンチン、4本)。

ロシアとの初戦で、日本選手としてW杯1試合最多となる3トライの大活躍を見せつけた
松島幸太朗は「チャンスがあったらトライ王も見えます」とまんざらでもない雰囲気。

どこまでもゴールに照準を合わせている。

22歳でW杯に初出場した2015年(平成27)第8回イングランド大会(優勝国:ニュージーランド)では、全4試合にフル出場し、日本の躍進に貢献。

今回の大会は持って生まれたスピードばかりか、パワフルさが増大した感が見られる。
タックルを受けても体幹の威力を活かしてバランスも立て直し、
再度前進にトライするシーンも見られる。

有言実行を目指すというのも松島幸太朗選手の特長。

ロシア戦前は、3トライを獲得するとアピールし、文句なしにクリア。
2トライを目標にしていたがアイルランド戦はトライこそ奪えなかったけれども、
一瞬のスキを突く突破力で相手を震え上がらせた。

サモア戦には、「1トライ以上は押さえたい」と松島幸太朗。
後1トライを獲得すると、前大会の一つを含めてW杯の通算5トライ。

1987年(昭和62)第1回ニュージーランド/オーストラリア大会、
1991年(平成3)第2回イングランド大会で計4トライを積み重ねた、
朽木英次(トヨタ自動車)の日本選手最多記録の更新も期待。

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