ラグビーW杯2019年日本大会1次リーグ・第15日 10月7日(月)

ラグビーワールドカップ(W杯)2019日本大会6日、東京・味の素スタジアムなどにて
1次リーグ2試合が行われ、B組史上初の3連覇を目差すニュージーランド(世界ランク1位)がナミビア(世界ランク23位)から11トライを奪い取り、71-9でぶっちぎり。

トライ数、得点数も今回の大会最多。ニュージーランドは3勝で勝ち点14。
3連敗のナミビアは1次リーグ敗退。

C組フランス(世界ランク7位)はトンガ(世界ランク16位)に23-21で競り勝ち。
9大会連続の決勝トーナメント進出を決めた、3連勝で勝ち点13。

前回大会4位のアルゼンチンは1次リーグ敗退が確定した。(世界ランキングは5日現在)

▼ラグビーW杯2019年日本大会1次リーグ・第15日 10月7日(月)【目次】

  1. 1次リーグ B組 ニュージーランド 勝ち点14 71-9 勝ち点0 ナミビア
  2. 1次リーグ C組 フランス 勝ち点13 23-21 勝ち点1 トンガ
  3. スコットランド13日運命の日本戦中3日も準備は上手くいっている
  4. NO8姫野和樹の初トライ存在感高まる「怪物」
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ラグビーW杯2019年日本大会1次リーグ・第15日 10月7日(月)
出典元:https://the-ans.jp/rugby-world-cup/87014/

▲ラグビーW杯2019年日本大会1次リーグ・第15日 10月7日(月)【目次】

1次リーグ B組 ニュージーランド 勝ち点14 71-9 勝ち点0 ナミビア

東京・味の素スタジアム 観客数4万8354人

ニュージーランド王者緩まず最多トライ11。
前半30分を過ぎていてもW杯未勝利のナミビアを相手にしてニュージーランドのリードは1点のみ。控えの選手ほとんどとはいえ「世界最強」チームは予想だにしない苦戦した。

さらにプロップのネポ・ラウララが危険なタックルで10分間のシンビン(一時的退出)。

数的不利になったが、冷静さを失わない。WTB/FBのジョーディー・バレットは
「シンプルに我慢強くボールをキープすることを意識した」。

押しが強い展開ラグビーから、短いパスに的を絞ってしっかりつなぐ攻めに切り替えた。

35分には相手陣によるラインアウトから我慢強く攻め続け、
最後には途中出場のプロップのアンガス・タアヴァオがインゴール。

前半終わる間際には、相手陣で獲得した反則を誘い、
トライに結びつける。序盤はナミビアの出足のスピーディーな防御に苦戦。

持ち味のパスワークが乱され、守っても反則を続ける。
その間にペナルティーゴールを決められ、食い下がられる。

だけど、14人で戦った約10分間でリズムを正常に戻し、
後半は7トライと地力の違うところを見せつける。

1次リーグ最終戦はイタリアと対戦。
スティーブ・ハンセン監督は「とにかく1次リーグを勝ち切る」。
3連勝にも、王者に緩みなどあるはずがない。

▲ラグビーW杯2019年日本大会1次リーグ・第15日 10月7日(月)【目次】

1次リーグ C組 フランス 勝ち点13 23-21 勝ち点1 トンガ

熊本県熊本市・えがお健康スタジアム 観客数2万8477人

フランス8強進出トンガにヒヤリ2点差逃げ切る。

薄氷の勝利にフランス代表の選手たちはくたびれてきった
表情を見せながらファンの声援に応ずる。

フィジカルのタフなトンガが相手に決定ポイントに欠き、試合終わる直前には
2点差まで追い上げられるが、ラストまで慌てないで8強入りをつかんだ。

「勝ち抜きを決めたことが重要。非常に喜んでいます」と胸をなで下ろす。

前半は選手が湧き出るといったフォローしてパスがつながる
伝統の「シャンパンラグビー」をお披露目。

3分にペナルティーゴールで先制すれば、
5分には自陣でラインアウトからSOロマン・ヌタマックらが素早くパスでつなぎ、
CTBヴィリミ・ヴァカタワがトライを決める。

後半はキャッチミスによって2つのトライを許すが、2点差を乗り切る。

フランスからすれば格下のトンガとはいえ、2011年(平成23)第7回ニュージーランド大会では、1次リーグで「番狂わせ」を許す苦い経験をする。

POOL A トンガ19-14フランス、フランス準優勝。
過去のW杯大会で一回も1次リーグ敗退をしないという
プレッシャーもかかり、過酷な試合運びであった。

次戦はイングランド戦が控える。
両者ともに1次リーグクリアを決定しているが、満足いく内容でリーグ戦を締めくくりたい。

ゲーム主将のジェファーソン・ポワロ
「準々決勝を見極める大切な試合となる。準備が大切」と気持ちを新たにしていた。

▲ラグビーW杯2019年日本大会1次リーグ・第15日 10月7日(月)【目次】

スコットランド13日運命の日本戦中3日も準備は上手くいっている

13日に日本と1次リーグA組最終戦(神奈川県横浜市港北区・日産スタジアム)で
対戦するスコットランド代表が6日、神戸市内で9日のロシア戦に向けての記者会見。

分析担当のギャビン・ボーン氏は「しっかり考えたラグビーをやっている」と
前夜(5日)にアモサを下した日本代表の感想を述べる。

「テンポがスピーディーなプレーしようとしていることが伝わってくる。それは自分たちも期待していること。面白い試合になるでしょう」。

決勝トーナメント進出がかかる日本戦は9日のロシア戦から中3日を過酷な条件だけど、
PRザンダー・ファーガソンは
「事前に分かっていたこと、準備は上手くいっている」ときっぱり。

決勝トーナメント進出へ勝ち点5獲得が狙いのロシア線に向け
「相手はFWが強力、セットプレーできちんと形を作れれば結果は付いてくる」と頼もしい。

▲ラグビーW杯2019年日本大会1次リーグ・第15日 10月7日(月)【目次】

NO8姫野和樹の初トライ存在感高まる「怪物」

類い稀な身体能力、プレッシャーすらものともしない鋼のハート。

ラグビーワールドカップ(W杯)2019日本大会、
NO8姫野和樹(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)は、世界最高峰のプロリーグでプレー経験を持つ
日本代表主将、リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス)に触れ「化け物」といわしめる。

「ヒーメーノー、ヒーメーノー」。5日に愛知県豊田市・豊田スタジアムで催されたサモア戦で、大健闘を絶賛するひめのコールがスタジアムにこだました。

「最高でした。地元に慕われていると感じられた」と恥ずかしそうに笑顔を見せた姫野和樹。
日本の3連勝の力になった愛知県出身の「怪物」は、生まれ故郷に錦を飾った。

後半13分、7点をリードしていた日本はゴール前約10mでのラインアウトからモールを組む。

桜のジャージーのかたまりは勢いよく押し込むと、最後部の姫野和樹がインゴールに持ち込む。
チーム待望の2トライ目は、姫野和樹からしたら幸せなW杯初トライである。

「皆さんに取らせていただいた。めちゃくちゃうれしい」。スタンドではウエーブが見られた。

それから、防御でも好プレーを見せつける。サモアに自陣深く攻め込まれた局面。
リーチ マイケルが密集サイドを突いた相手にきっちりとタックルを決める。

密集状態でサポートに入って、倒れ込んだ相手の持つボールを奪い取る
「ジャッカル」を試してみる。

素早い働きかけで、タックルを成立後からボールを放さない
「ノット・リリース・ザ・ボール」の反則を誘い、窮地を脱した。

187cm、108kgの堂々たる体格で、筋肉隆々の肉体の持ち主である。
2月にスタートした代表候補合宿から密集でのスキルを高めて、
ジャッカルは姫野和樹の代名詞。

今回の大会は全3試合でフル出場。攻撃、防御2つの面でチームをリードする。
W杯開幕前は控えの選手と見なされていましたが、試合を続けるごとに存在感が目立っている。

「フィジカルで負けることなどできない」姫野和樹は豪語する。

1次リーグ最終戦で、日本は「引き分け以上」で、
初の決勝トーナメント進出が確定する可能性が考えられる。

そうであっても、25歳の若きリーダーは「どうあっても勝つ」と闘志を前面に打ち出した。

スコットランドには前回W杯1次リーグで10-45とボロ負け。
2016年のテストマッチにおいても2連敗したり、
これまでの対戦成績は1勝10敗と分が良くない。

SH田中史朗(キヤノンイーグルス)が提言したキーワード「ノーペナルティー」。

相手は好キッカーのSHグレイグ・レイドロウらを擁するだけに、「反則を取られるとPGで3点を失い、リズムを与えてしまうでしょう。普段から口に出し忘れないようにしたい」と語った。

田中史朗は「何かを変えれば、今日までの良い流れもなくなってしまう。何も変えることはなく備え、100%の力を出したい」と自然体をアピール。

▲ラグビーW杯2019年日本大会1次リーグ・第15日 10月7日(月)【目次】

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