ラグビーワールドカップ2019年日本大会 10月26日(土)W杯決勝トーナメント

王手イングランド NZ3連覇ストップエディーHC4年前に連続し世界に激震
ラグビーワールドカップ(W杯)2019日本大会26日、準決勝1試合が行なわれ、
エディー・ジョーンズ監督(59歳)率いるイングランドが
ニュージーランド(NZ)のW杯3連覇をストップ。

試合開始96秒で先制トライを奪うなどという19-7と快勝し、3大会ぶり4度目の決勝に進出。
ニュージーランド戦は7年ぶり、W杯では4度目の対戦で初勝利を成し遂げた。

ニュージーランドととって代わり世界ランキング1位になったイングランドは、
2003年(平成15)第5回オーストラリア大会以来16年ぶりの世界一をかけ、
11月2日(土)の決勝戦できょう27日に行なわれる南アフリカ-ウェールズ戦の勝利者と試合。

水害の犠牲となった人に選手らが黙祷(もくとう)
準決勝の試合前にはW杯期間中に全国的に続いている水害で命を落とされた
被害者に対して、黙祷を捧げられた。

ニュージーランドとイングランドの選手も神妙な表情を見せた。

W杯大会中に上陸した台風19号は日本国内に甚大な被害を与え、
1次リーグ、イングランド-フランス、ニュージーランド-イタリア、カナダ-ナミビアの
3試合が中止に至った。

▼ラグビーワールドカップ2019年日本大会 10月26日(土)W杯決勝トーナメント【目次】

  1. イングランド堅守でニュージーランドに勢い譲らず2年半備え
  2. ニュージーランドをストップしたエディーマジック
  3. 絶対王者ニュージーランド3連覇できず
  4. ワールドカップ(W杯)きょう準決勝 ウェールズ-南アフリカ
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ニュージーランドをストップしたエディーマジック
出典元:https://the-ans.jp/rugby-world-cup/90800/

イングランド堅守でニュージーランドに勢い譲らず2年半備え

今回の大会最多6万8843人の観衆を前に、ニュージーランドを王座から引きずり下ろした

「彼らは1週間だけど、我々は2年半、この試合へ備えを進めたやって来た」。

日本代表ヘッドコーチとして南アフリカを打ち負かした4年前に連続し、イングランドの指揮官となって世界に激震を走らせたたエディー・ジョーンズ監督は得意満面。

何よりも電撃戦。キックオフでは「神といった相手の勢いをぶっ潰す必要があった」と
キッカーをSOジョージ・フォードからCTBオーウェン・ファレル主将に代えた。

驚くようなスピーディーな展開を仕掛け、CTBマヌー・トゥイランギが1分36秒で先制トライを挙げてあっさりと流れを手繰り寄せた。

ディフェンスは強烈に前に出てきて圧倒。
代表に採用した"エディー・チルドレン"の21歳トム・カリー、23歳サム・アンダーヒル、
24歳マロ・イトジェの若手FWが密集をコントロール。

マロ・イトジェはターンオーバー3本でプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選考された。
「我々のベストの形は守備が攻撃ということです。守備から攻撃へつなげられた」。

2017年5月に組み合わせが決定されてからというもの、
準優勝による対戦に備えてきた通りの展開。

地元開催の2015年W杯第8回イングランド大会で、
1次リーグ敗退した復活を要望されての監督就任。

初めのミーティングで「世界一のチームになろう」と誓い合った。

成績の浮沈みはありましたが、選手も誓いを忘れていません。
試合前、相手を制するニュージーランドの「ハカ」に対し、
Ⅴ字体形を作りハーフウエイラインまで乗りこえて応戦。

オーウェン・ファレルは「立ち止まって待つことはありえない」と口走る。
W杯決勝は母国オーストラリアを率い、イングランドに負けてしまった2003年W杯大会以来。

まだまだ歴史は作っていません。来週はより良い試合しないと」。
名将は笑い顔を消して言い捨てる。

▲ラグビーワールドカップ2019年日本大会 10月26日(土)W杯決勝トーナメント【目次】

ニュージーランドをストップしたエディーマジック

イングランド3大会ぶり決勝進出

イングランドが強烈な防御でニュージーランドを押し込めた。
スタート素早く連続攻撃からCTBマヌー・トゥイランギが先制トライ。

接点で押し、安定感があるセットプレーを軸に
ニュージーランド陣で試合を進め、後半に3PGを入れた。

ニュージーランドは後半にイングランドラインアウトのミスを逃さず、
トライを手にしたが、重圧により凡ミスや反則を繰り返し、
終了するまでペースをつかめませんでした。

絶対王者ニュージーランド3連覇できず

イングランド逆三角形(Ⅴ字隊形)に並び敵陣潜り込み。
ニュージーランドの試合前の儀式「ハカ」に、今までになかった陣形を始めて応戦。

NO8キアラン・リード主将を頂点に三角形(Ⅴ字)に固まっている。
ニュージーランドを、大きく逆三角形の「くの字」に一丸となって取り巻く形を作る。

両端の選手は敵陣に侵入して、審判団からバックするように促がされている。
ハカを見る側は自陣に残っている傾向が見られるが、
2011年W杯(平成23)第7回ニュージーランド大会決勝戦で、
フランスがジワリジワリと進み、
敵陣に入り込んで近い距離でにらみ合うということがあったのです。

ニュージーランドキアラン・リード主将立ったままでいる

大黒柱となって常勝軍団の先頭に立ちやり続けてきたニュージーランドのNO8キアラン・リード主将は「ノーサイド」のホイッスルを聞き、腰に手を当てしばし立ったままでいる。

自分自身3度目のW杯優勝を狙った戦いは、予想よりは早々に終幕に達した。

考えられない試合展開の中、プレーで、声で、仲間を激励し続けた。
FW戦では止めどなくイングランドの強力な圧力を浴び続けたが、先頭にたって体を張った。

プレーが一息入れるたび、FWを呼び寄せ、その中心で熱く語りかけた。
何が何でも食らいつこう、可能な限り必死に戦った」とキアラン・リード主将。

しかしながら、終了するまで流れを手にすることはが叶わなかった。
2008年に代表デビューし、抜きんでたキャリアを歩み、2011年(平成23)、
2015年(平成27)と2度のW杯優勝を経験。

2013年には国際統括団体ワールドラグビー(WR)の年間最優秀選手に選ばれている。
今回の試合でキャップ数は126になって、ニュージーランド史上3位。

このうち51試合で主将に就いた。チーム内での存在感を年追うたびに増し、
今回の大会ではTJ・ペレナラと一緒に試合前の
伝統儀式「ハカ」の先導役の役割を担う試合もありました。

2017年には背中を痛め手術。回復へは時間を必要だったが、
支えになったW杯2019日本大会の存在。

今回の大会を目標にして回復しようと、準備を整えてきた」と懸命のリハビリに励んだ。

そうして何とかして間に合った大舞台。自ら漆黒のジャージーをまとい、
ファイナル戦いの場所に決めた、W杯2019日本大会直後には代表から退き、
日本のトップリーグ・トヨタ自動車ヴェルブリッツでプレーする。

当日は34歳のバースデイ。イメージした景色を見るということはが叶わなかったが、
栄光の日々が色褪せることはありません。

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ワールドカップ(W杯)きょう準決勝 ウェールズ-南アフリカ

神奈川県横浜市・日産スタジアム(横浜国際総合競技場)18時開始

蹴り合い避けられないキックが鍵。27日の準決勝で、初めての決勝進出を志す
ウェールズと3大会ぶり3回目の頂点を狙う南アフリカが対戦。

いずれも強力FWを擁し、相手陣でのセットプレーを起点に得点を積み重ねてきたくらいなので、
スクラムやラインアウトの出来具合いが勝敗を左右しかねない。

試合展開としては、ウェールズのウォーレン・ガトランド監督は
「南アフリカは準々決勝の日本戦で30回以上蹴った。間違いなく蹴り合いとなる」
と考えている。

キックで陣地を稼ぎだす泥臭いゲーム運びが推測できる。
南アフリカのハンドレ・ポラード、ウェールズのダン・ビガーの両SOを軸とした、
バックス陣のキックの正確さもポイントとなるところ。

陣地を奪い合う展開だったらタッチに蹴り出すキックの数が増えるので、
セットプレーの中にあっても特にラインアウトがキーポイント。

南アフリカは今回の大会全5試合で計57本ひとつ残らず成功し、相手ボールも11本奪い取った。
一方で、ウェールズは58本中4本をミス。相手ボールを奪い取ったのは3本。

南アフリカは身長2m以上のFW3人が先発。高さを生かせるのかがポイント。
身長205cmのロック、デヤハーは
「FW陣がラインアウトでのサインプレーで細かい部分まで理解し、指示に従ってアシストして良い状態だ」と自信を明かす。

今回の大会の平均失点は、南アフリカ7.8点に対して、ウェールズ17.6点と分が良くないが、
本来ならウェールズも堅守が身上。

ペナルティーゴールで得点を刻み込む展開では、キッカーを務める両SOの役目も多くなる。

トライ後のゴールキックも含んだ今回の大会のキック成功率は、
南アフリカのハンドレ・ポラード63%ですが、ウェールズのダン・ビガーは86%と安定。

これまでの対戦成績は南アフリカ28勝1分け6敗。W杯大会では2度勝負し、
2011年(平成23)第7回ニュージーランド大会は1次リーグで17-16、
2015年(平成27)第8回イングランド大会は準々決勝で23-19と
どちらとも南アフリカが競り勝ったが、2016年以降はウェールズが4連勝。

▲ラグビーワールドカップ2019年日本大会 10月26日(土)W杯決勝トーナメント【目次】

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