ラグビーワールドカップ2019年日本大会 11月2日(土)W杯決勝

ラグビーW杯2019 南アフリカ3度目優勝 日本大会熱戦に幕引き
ラグビーW杯2019日本大会の白熱した44日間が終った!
ラグビーワールドカップ(W杯)2019日本大会は最終日の11月2日(土)、
横浜市港北区・横浜国際総合競技場(日産スタジアム)で決勝が行なわれ、
南アフリカ(世界ランキング3位)がイングランド(世界ランキング1位)に32-12で快勝し、
2007年(平成19)第6回フランス大会3大会ぶり3度目の優勝。

1995年(平成7)第3回南アフリカ大会優勝(15-12 ニュージーランド)。
(世界ランキングは11月1日現在)

▼ラグビーワールドカップ2019年日本大会 11月2日(土)W杯決勝【目次】

  1. ラグビーW杯決勝 南アフリカ世界で一番のFW磨いたバックスと融和
  2. 南アフリカの選手らは勇敢で、献身的でした
  3. イングランド代表エディー・ジョーンズ監督頂点に達せず「少しだけ足らなかった」
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ラグビーW杯2019 南アフリカ3度目優勝 日本大会熱戦に幕引き
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ラグビーW杯決勝 南アフリカ世界で一番のFW磨いたバックスと融和

決勝 南アフリカ 32-12 イングランド 観客数7万103人

今回の大会最多の7万人を上回る観衆の中、準々決勝で日本に快勝した南アフリカは強力なFWと堅い防御で、2007年(平成19)第6回フランス大会と同じカードの一戦を制し、
優勝杯「ウェブ・エリス・カップ」を獲得した。

南半球勢の優勝は4大会連続。日本代表前ヘッドコーチの
エディー・ジョーンズ監督が率いたイングランドは3回目の準決勝。

北半球勢で唯一つ栄光に輝いた2003年(平成15)第5回オーストラリア大会の
再現とはいかなかった。(20-17 オーストラリア)

アジア初めての開催の祭典は、
初の8強進出をやり遂げた日本の大活躍もあって、盛り上がりを見せた。

台風19号が影響を及ぼして、1次リーグ3試合がW杯史上初の中止となる結果になってしまったが、44日間に全国12都市で45試合が行なわれ、計約170万人が観戦し、幕を引いた。
次回W杯は2023年フランスで開催。

大舞台での勝負強さを見せ、最多3回目の栄冠を手に入れた。
横浜市港北区・横浜国際総合競技場(日産スタジアム)で2日に行なわれた、
ラグビーワールドカップ(W杯)2019日本大会決勝で、
前回3位の南アフリカ(世界ランキング3位)が北半球勢2回目の優勝を狙った
イングランド(世界ランキング1位)を32-12で破り、3大会ぶり3回目の王座に就いた。

44日間に及ぶアジア初開催のラグビー世界大会の祭典は閉幕。

2007年(平成19)第6回フランス大会決勝と同じカード。
南アフリカはスクラム、FW戦で優位に立って、
SOハンドレ・ポラードのPGで堅実にリードを展開した。

後半マカゾレ・マピンピ、チェスリン・コルビの両WTBのトライで突き放す。
南アフリカは1995年(平成7)第5回南アフリカ大会、
2007年(平成19)第5回フランス大会に続く3度目の決勝でことごとく制覇した。

1次リーグB組初戦で、ニュージーランドに敗れてしまったが、
2位で決勝トーナメントに進出。1次リーグで黒星を喫したチームの優勝は初めての経験。

準々決勝では日本を下した。日本代表前ヘッドコーチのエディー・ジョーンズ監督が率いた
イングランドは、1次リーグを3戦全勝(台風19号によっては最終戦は中止)で首位で通過。

準決勝で3連覇を狙った優勝候補一番手のニュージーランドに快勝したけれど、
4大会ぶり2回目の王座はなることはなかった。

次回ラグビーW杯大会は2023年フランスで開催。
今回の大会で初の8強入りをやり遂げた日本代表はシード権を手に入れ、予選回避で出場。

▲ラグビーワールドカップ2019年日本大会 11月2日(土)W杯決勝【目次】

南アフリカの選手らは勇敢で、献身的でした

しびれるくらいの緊張感の中、勝利を引き寄せたのはパワーアップしたスクラム。
前年から両プロップを中心として押し込んで、イングランドの反則を誘い、得点につなげた。

SOポラードが高難度のキックをものともしないで、次から次へとPGを決め
イングランドにプレッシャーを加え続けていく。

PG合戦の持久戦の中、歓喜の観客は後半26分。
イングランド陣22m付近、左サイドを突き破った。

WTBマカゾレ・マピンピが前方へキックし、CTBルカニョ・アムがキャッチ。
再びマカゾレ・マピンピにパスがつながり待望の初トライ。

結果が見られず、苦しい状態になっていた世界屈指のフィジカル軍団に自信を取り戻すことに
成功したのは、2018年3月に南アフリカの再建を一任されたヨハン・エラスムス監督。

日本に金星を許した2015年(平成27)第8回イングランド大会は3位とプライドを保ったが、
2016年はテストマッチ(代表戦)12試合で4勝しかできなくて、
2017年にニュージーランドに0-57でボロ負け。

南アフリカ代表主将のヨハン・エラスムス監督も
代表が国民から無視されているみたいだった」と思い起こす。

チーム作りは、伝統の強烈な防御を重要視する一方、SOハンドレ・ポラード、
SHファフ・デクラークのキック力や快足WTBチェスリン・コルビや
マカゾレ・マピンピの決定力を生かした。

選手とのコミュニケーションを大事に考え明るい雰囲気作りに務め、
重圧知らずの集団を達成。

南アフリカでは「ラグビーは国技」(プロップ・コッホ)。
精鋭が集結する代表チームは、より強力な影響を及ぼす特別の存在。

アパルトヘイト(人種隔離)政策が撤廃され、W杯の舞台に生まれて初めて立つことになったのは自国開催の1995年(平成7)「ワンチーム、ワンカントリー」を理念として掲げて
初出場初優勝を実現させたチームは、融和の象徴になった。

プラウドフット・コーチは
「数え切れないほどの希望と期待をもたらしてくれた」とその当時の記憶をたどった。

しかしながら四半世紀が経過した現在も、南アフリカでは人種間の経済格差が重篤。
ヨハン・エラスムス監督は
「母国にはたくさんの課題を持っているが、立ち向かわなければいけない。ラグビーこそが国を統率する。争いを終わりにして、意見の違いを超えるきっかけとなることができる、南アフリカには団結が大事」と語気を強める。

3度目の頂点をかけ南アフリカ中沸き返った。
南アフリカ共和国シリル・ラマポーザ大統領も来日し、決勝を観戦。

国民には決勝の時間に「みんなでジャージーを着て、テレビで応援しよう」と呼びかけた。

ラグビーはもう一度、南アフリカに活力を与えた。
多様性がクローズアップされていたラグビーW杯。多言語多人種の「虹の国」の象徴。
スプリングボクス(南アフリカ代表の愛称)は今大会のヒーローにふさわしい輝きを放った。

南アフリカ世界ランキング3位から1位に

国際統括団体ワールドラグビー(WR)は2日、同日付の世界ランキングを発表。

イングランドに勝利して優勝した南アフリカが世界ランキング3位から1位に浮上。
イングランドは世界ランキング1位から3位に後退。2位はニュージーランドのまんま。

ラグビーW杯2019日本大会トライランキング本数
①ジョシュ・アダムズ(ウェールズ) 7本数
②マカゾレ・マピンピ(南アフリカ) 6本数
松島幸太朗(日 本) 5本数
福岡堅樹(日 本) 4本数
ラグビーW杯2019日本大会得点ランキング
①ハンドレ・ポラード(南アフリカ) 69得点
②オーウェン・ファレル(イングランド) 58得点
③リッチー・モウンガ(ニュージーランド) 54得点
田村 優(日 本) 51得点
⑤ダン・ビガー(ウェールズ) 41得点

▲ラグビーワールドカップ2019年日本大会 11月2日(土)W杯決勝【目次】

イングランド代表エディー・ジョーンズ監督頂点に達せず「少しだけ足らなかった」

ゲーム終了後のセレモニーで、前日本代表ヘッドコーチのエディー・ジョーンズ監督が
メダルを手にすると、スタジアムは大喝采に包み込まれた。

指揮官は「スクラムで劣勢となって、そのことが他のエリアにも悪い影響を与えてしまった。よく準備し、情熱を胸に戦ったが、少しだけ足らなかった」と無念さをそっと見せた。

地元開催の2015年(平成27)W杯大会で1次リーグ敗退。地に落とされたラグビーの「母国」の再建を一任されたのが、初めての外国人指揮官として招かれたエディー・ジョーンズ氏。

指揮官としての原点の日本で、頂点に立ち上がる夢は消え去った。
2日のW杯決勝でエディー・ジョーンズ監督(59歳)率いるイングランドは、
南アフリカに破れ4大会ぶり2度目の優勝はならなかった。

南アフリカに勝つ歴史的勝利を成し遂げた名将は、
世界一のチームになりたいとスタートを切った。私たちが行ってみたかった場所だ」と
念願したタイトルに手が届かず、監督席で悲痛な表情をそっと浮かべた。

鍛え上げられたFWを擁する南アフリカに比べて、
イングランドはセットプレーで悪戦苦闘した。

エディー・ジョーンズ監督が心血を注いだ、
徹底的に前へ出る攻撃的防御も効果を生かせませんでした。

そもそも地力の存在したFWを生かしつつ、バックスのキックとサインプレーで
効率良く得点を重ねる総合力の高いチームに作りあげた。

FBエリオット・デーリーは
「エディーにはたくさんのチームを指導した経験がある。月曜の朝が来ると、週末に対戦するチームをどうやって倒すかに精通している」と話す。

W杯では日本の知識と人脈を活かした。台風19号によっては、フランスとの1次リーグ最終戦が中止に変わると、宮崎への移動を決め、短い期間の合宿で決勝トーナメントに備えている。

決勝を前にした練習では、元日本代表の小野晃征らサントリーのメンバーを招き、
チームに刺激をもたらした。

「スタジアムはいつでもいっぱいで、雰囲気も良い。W杯が終るのがつらい。一番適応できたチームが、何にもまして成功を楽しんだ大会だ」とエディー・ジョーンズ監督は説明する。

アジアで初のラグビーワールドカップ大会で制覇は出来なかったが、
4年の歳月を費やし、隙のないチームに再生した偉業は色あせない。

▲ラグビーワールドカップ2019年日本大会 11月2日(土)W杯決勝【目次】

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